少し前まで当たり前だった風景が、ある時気がついてみたら、もう見られなくなっていたというのはよくあることです。
この春、この「宇都宮タクシー」の濃い緑の車両が姿を消しました。
屋根の上に「ハイヤーとタクシーの宇都宮」と書いてあるのが特徴的でした。
ハイヤーもタクシーもあまり区別せずに使われますが、そういえば、最近はハイヤーと言う人を聞かなくなりました。
私の祖父は、タクシーよりハイヤーという言葉をよく使っていたのを思い出します。「ハイヤーを呼んで・・・」などと。
既に昨年から宇都宮タクシーはアルピコの傘下に入っていましたが、この平成28年4月1日、宇都宮タクシーはアルピコタクシーに合併して、車両はアルピコカラー(アルピコ交通のバスと同じ)になりました。宇都宮タクシーは、善光寺にほど近い新町に本社があり、善光寺で客待ちしているタクシーとしては一番台数が多いタクシーでした。緑が美しい善光寺周辺のイメージにもなじんでいたように思います。
宇都宮タクシーの新町の本社はアルピコタクシーの「善光寺下営業所」として残るため、今までの運転手さんとお目にかかれる機会は多いでしょう。
でも、ボディーの濃い緑は完全に姿を消してしまいました。
(小林竜太郎)