かつてあった銭湯の跡地を、昭和30年代の地図をもとに訪ねてみるシリーズ。
今回は、田町にあった「田毎(たごと)の湯」です。
田毎の湯は、権堂アーケードの交番前から北に「秋葉横丁」を入って、ます栄(写真左側のクリーム色の建物)などの向かい側にある、現在は月極駐車場になっている所にありました。
『権堂町史』によると、田毎の湯が開業したのは、明治44年(1911)7月のことでした。そして、昭和61年(1986)4月1日付の信濃毎日新聞によると、昭和61年3月11日をもって閉鎖されました。経営していたのは、西之門町のムラタヤ(久保田甫社長)とのことです。
田毎の湯とは、しゃれたネーミングですが、田毎とは田町の田の字からイメージして名付けられたのでしょう。メーンストリートからは外れた場所にあるとはいえ、権堂にいた芸妓さんたちも訪れる華やかな銭湯だったはずです。