善光寺は日本に最初に伝来したと伝えられる仏像を本尊と
しています。善光寺の周辺には、すでに中世から賑やかな
門前町ができていました。
善光寺や門前町の歴史は、長野市周辺の人にとても人気で、
学習会を開くと、多くの方が参加してくださいます。
また最近、まちづくり関係の催しで、善光寺や門前町の
歴史をお話させていただく機会が増えました。歴史が
まちづくりのキーワードになってきたのは、嬉しいことです。
ところが、善光寺や門前町の歴史が、全国の歴史愛好者に
人気があるテーマかといえば、意外とそうではないのです。
長野郷土史研究会では、機関誌のバックナンバーを
全国に向けてネットで販売しています。そこで、
信濃・長野県の歴史で人気のあるテーマを5年間に
わたって調べてみました。
1位 信濃の武士全般
2位 飯綱(飯縄)信仰
3位 山城・館
4位 武田氏の史跡
5位 真田氏
〃 街道と宿場
7位 戸隠信仰
8位 信濃の御家人
9位 戦国時代
10位 太平洋戦争
善光寺や門前町といったテーマは、10位には入ってきません。
なぜでしょうか?
1つには、歴史というと、武士の活躍が大人気だということ。
学校で習う歴史も、武士がどう活躍したかが中心ですね。
今の「歴女」の関心もそうです。
2つには、寺よりは神社の方が人気があること。神社の方が
身近に感じる人が多いようです。
飯綱神社や戸隠神社は長野県外にもあります。善光寺に
比べて飯綱・戸隠の本が少ないのも、長野郷土史研究会の
機関誌バックナンバーの人気の理由かもしれません。
どうしたら善光寺や門前町の歴史を全国的に興味を
持っていただけるのか、なかなか難しい課題です。
みなさんの斬新なご提案を歓迎します!