昨日、第1回となる長野門前古本市が開かれました。東町のKANEMATSU内に入る古書店・遊歴書房の宮島悠太さんが主催し、実現したこの企画。キャッチコピーは「本を手に、街へ出よう」。部屋で読書だけが本の世界ではなく、本はもっと自由なものである、というのがこのイベントの趣旨です。市内9店舗が参加したスタンプラリー、一箱古本市の創始者とも言うべき南陀楼綾繁(なんだろうあやしげ)さんのトークショーなど見所はたくさんあったのですが、僕が最も素敵だと思ったのが、KANEMATSUで開かれた「長野門前一箱古本市」。出店者は一般公募だから、誰でも参加可能。木製のリンゴ箱を書棚に見立て、お気に入りの本をディスプレイして販売します。第1回の今回は、県内外から22人が出店し、お客さんは出店者と本について楽しそうに語らいながら、買い物をしていました。わが家の参戦は遅くなってしまったので、既に大半が売れて「一箱」がスカスカになってしまっている店主さんもあり。それでも、僕は二冊、妻は自分用に一冊、子供用の絵本を二冊、とてもいい買い物をしました。こうしたイベントをきっかけに、長野、門前を本の街として印象づけられればいいなと思いました。そしてこのイベント自体も来年はもっと多くの出店者が集まり、ゆくゆくは県外の人にとっても、読書の秋といえば「長野一箱古本市」と言われるような、そんなイベントに育っていけばいいな、と思います。まぁ、実は、育っていくんじゃないかな、と思っているんです。こうしたムーブメントに必要なのは、熱意ある旗振り役と人を惹き付けるのが上手なアートディレクターではないかと思います。それが、このイベントには揃っているのです。きっといつの間にやら、たくさんの人を巻き込んだ大きなイベントになっていくのではないでしょうか。今回のポスターデザインがこれ↓。大のお気に入りです。部屋に飾りたいくらい。僕はたまたま、このポスターが出来上がった時、デザインした太田伸幸氏のオフィスにいたので、一番最初に目にした人間ということになります。娘と息子が大きくなったころ、「門前古本市の第1回のポスターを一番最初に見て、 一番最初に褒めたのはお父ちゃんなんだぞ」なんてことが自慢になるのではないかなぁ、と思っているのです。今回、出店した「つん堂」さんに一箱古本市の出店者の楽しみ方を伝授していただいたので、僕も来年は出店してみようかな。キーワードは「マゾ」です。詳しくはユースト「門前グダグダTV」の門前古本市前夜祭スペシャルにて。(夫記)