長野・門前暮らしのすすめ

門前暮らし日記

103 長野県各地に広がる「えびす講」

 久しぶりの更新です。
 今年は、春の善光寺御開帳をきっかけに、NHKラジオの「ゆる~り信州」という番組(長野県域で平日16時55分から)に時々出演させていただきました。
 善光寺参りの絵解きと、善光寺界隈の話題を毎回組み合わせてしてきました。
 今年も、もう11月の「えびす講」が終わりました。長野市岩石町の西宮神社のえびす講祭(11月18~20日)は、多くの参拝者や露店と、23日の煙火大会(犀川河川敷)によって有名ですね。
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 そこで先日の放送では、えびす講のお話をさせていただきました。えびす講祭は、商売の神様である、えびす様のご利益をいただくお祭りです。報道されるのは、長野市のえびす講が多いのですが、調べてみると、今年(2015年)は下記の場所でも「えびす講」の行事が行われていました。
飯山えびす講 11月2日~4日
冬の安全を祈願して神事が行われ、また、商店街を歩行者天国として大売り出しを行います。
野沢温泉えびす講
 11月7日、8日
 露店がたくさん出る。夜は花火も。
えびす講楽市楽座(山ノ内町) 10月11日
 湯田中駅近くで、福引やステージショー。
中野えびす講 11月14日、15日
 七福神がまちを練り歩く「百人えびす大行進」。花火大会も。
須坂えびす講 11月1日~3日
 芝宮神社境内を中心にイベントが行われる。恵比寿さまの姿絵がついた福笹が参拝者に配られる。
篠ノ井まつり恵比寿講(長野市) 11月7日、8日
 駅前通りが歩行者天国に。地域あげての秋祭り。
松代えびす祭り(長野市) 11月7日、8日
 祝(ほおり)神社境内にお店が出る。
海野町商店街えびす講(上田市) 11月19日、20日
 大売り出しや縁起物のふるまい。
岩村田本町商店街えびす講(佐久市) 11月21日
 商店街でふるまいや売り出し。
大町えびす講ハーベストフェスタ 11月21日
 商店街で福引抽選会。
 
まつもと城下町えびす講しょうふく祭 11月14、15日
 四柱神社境内で。和菓子店では金つばが売られる。
恵比寿神社えびす講(伊那市) 11月19日
 境内で餅まきが行われる。
 この他にも、あるはずです。番組放送中には岡谷市の商店街でもやっていますという情報いただきました。また、伝統的に辰野町でも行われているようですね。
 この「えびす講」は、決して全国的に盛んなわけではありません。特に盛んなのは、おとなりの群馬県や栃木県です。でも、なぜ長野県で盛んになったのでしょうか? えびす様の信仰が広がったこともありますが、ここ信州でお互いの町どうしが「商人魂」によって競い合うように盛んになったのでしょう。
 長野市のえびす講は、昔よりにぎわいがなくなった言われますが、それでも、神社の参拝者数では長野県で一番なのではないかと思います。
 つまり、長野市のえびす講が盛り上がって、しっかりと未来に存続していくことで、各地の町にも、そのえびす講のエネルギーが広がっていくと思うのです。
 善光寺の門前のえびす講は、こうやって県の各地の文化をつないでいく、大事な意味を持っていると思います。