長野・門前暮らしのすすめ

門前暮らし日記

016 大門町に計画されたターミナル駅

 長野電鉄(長野電気鉄道)は、大正15年(1926)、
須坂と権堂の間が開通しました。権堂から長野駅までは、
鍋屋田小学校にかかることから、用地の取得に時間がかかり、
その2年後、昭和3年(1928)の開業でした。
 ところで、須坂・長野間の鉄道が構想された時、
大門町に至る支線も計画されていました。
「支線は三輪村武井1324番地に於て幹線と分岐し、
長野市大字長野町84番地を終点とし三輪村字武井沖より
長野市岩石町を経て大門町に達するものなり」
       (信濃毎日新聞 明治44年5月26日)
 この三輪村武井1324番地というのは、現在の
長野大通りの田町西交差点の付近です。途中、「岩石町を
経て」ということは、武井神社の北側や東町を横切る
ように線路を敷くということだったのでしょう。
 善光寺大門駅(?)が計画された長野町84番地と
いうのは、現在の「善光寺」交差点角のサンクゼールの
場所です。
 もし計画通り、今のサンクゼールの場所が長電の
ターミナル駅になっていたら、今の八幡屋磯五郎も、
藤屋の場所も駅の一部だったかもしれません。
 ボンクラのカネマツの貴重な蔵もなかったのかも
しれません。