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これまでお盆と正月は、僕の実家である福島に帰省してきたのですが、
原発事故以降、GWやお盆などの長期休みの際は、
幼子を福島に連れて行くことを良しとしない両親が、
長野まで遊びに来てくれます。

という訳でこの年末年始は、両親も一緒に長野で過ごしています。
門前での年越しは初めてです。

妻の実家から、義母手製のおせち料理を分けてもらい、
その他、年越しに必要なものは門前で調達しました。

お供え餅は「溝口餅店」にて。
お雑煮用の切り餅も頼みました。

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年取り魚のブリは「きよたき」で。
かなり値は張りましたが、かなりおまけもしてもらいました。
実に見事なブリです。
焼くのがもったいないほど鮮度が良かったので、半分は刺身で味わいました。

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年越しそばは「元屋」で。
本当は常連さんの注文だけを受け付けるのですが、
お願いして特別にわが家用も打ってもらいました。

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これらはすべて徒歩で調達してきました。
徒歩圏内に一流品が揃っている。
いいところに住んでいるなぁ。

願わくは、松飾りも門前で調達したかった。
来年は西之門町のしめ縄つくりに参加したいです。

善光寺さんへの二年参りも楽しみです。
湯福神社や八幡社でもふるまいなどをやっているそう。
酔い潰れないようにしないと...。

(夫記)
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年賀状をつくる季節ですね。

わが家は、写真にこだわる僕と元・編集長の妻と、
それこそ編集会議ばりの議論が繰り広げられます。

撮影場所はわが家に来たばかりのピアノの前ということに落ち着いたのですが、
アングルは時計は完全に入れるべきか、足元を入れるべきか、
もっと寄るべし、もっと引くべし、などなど、収まりがつきません。

それに加えて、言うことを聞かない二人の子ども。
なかなか思うように撮影は進みません。

まずは多笑が自分の椅子に座りたがります。
親「そこじゃ、端っこすぎるんだよー!」
娘「だってちゃー、ちゃちんとりおわったらたちゅもん(写真撮り終わったら立つもん)」
×8、くらいの攻防が繰り広げられました。

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そのうち椅子を妻が隠し、追いかける多笑が泣きじゃくります。

そんななか、直太朗は空腹のご様子。
多笑の泣き声にかぶせて、大声を張り上げる直太朗。
直太朗にヨーグルトをあげてご機嫌をとっている間も、多笑は泣き続けます。

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多笑にアイスを与えて機嫌を取り直し、再度、挑戦!

セルフタイマーは滅多に使わないので、設定の仕方が分からず何回も失敗。
三脚も滅多に使わないので、水平も取れていません。

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この間、妻はまたもや
「多笑の靴下がアクセントになるから、下を切るな」
「時計が切れるのは勘弁ならぬ」などとわがままを言い、
僕は僕で「サイドに戸棚やCDラックの断片が入るのは許せぬ」
などと返し、撮ること30枚あまり。

この間、ソファやCDラックなど多くの家具が移動させられました。

最終的に採用となったのが下の写真です。
結局、普通ですね。
夫婦で言い争った点など、ほかの人にはまったく気にならないことばかりです。
あとは嫁がいかようにでも編集してくれればと思います。

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妻は恐らく右側の空いたスペースに「あけましておめでとうございます」、
左側のスペースに、住所と名前を入れるのだと思います。

来年もよろしくお願いいたします。

(夫記、セルフタイマー写)
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KANEMATSUでOZさんが制作を続けていた武井神社の平成の大絵馬が
いよいよ明日、武井神社に持ち込まれ、12月30日に奉納式が行われます。
(絵馬プロジェクトについては以前のブログに記した通りです)

絵馬に描かれている御柱祭のとき、僕はその場へ写真を撮りに行っていたので、
カメラを構えている姿を背景に描いてもらいました。
娘の多笑と一緒です。
嬉しかったのは、リクエストしたわけでもないのに、
OZさんがカメラの向こうにギターを描いてくれたこと。
何百年も残る絵馬に、僕の趣味二つが描かれていることが嬉しくてたまりません。

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絵馬がKANEMATSUのフロアに置いてあるのは明日まで。
考えてみれば、いずれ文化財として指定される可能性のあるものが、
手に届く場所にあったということが凄いことです。

そして、たとえ微々たる額を寄進しただけであっても、
それをカタチにした人たちの一員となれたことを
とても嬉しく思います。

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現在、KANEMATSUに入居するデザイナー・関谷まゆみさんを中心に
「絵馬プロ新聞」を制作中。
僕も編集などで多少、協力しております。
乞うご期待。

(夫記)
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このブログにはつらいことや哀しいことは書かないようにしています。
出来るだけ、門前に関係ないことも書かないようにしています。
「門前暮らしのすすめ」ですから。

しかし、今日は特別、ある猫のことを書こうと思います。
名前をトラ吉と言います。
僕が初めて心を通わせた、人間以外の動物です。
妻の実家の飼い猫です。

そのトラ吉が昨日、死にました。

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僕は妻からのメールでその一報を受け、
仕事が手につかず、ドラマのワンシーンのように、
人目につかない駐車場の車へ駆け込み、ワンワン泣きました。

本当に気のいい猫でした。
初めて会った時から、膝に乗ってきました。
誰にでもという訳ではないようです。
自分を可愛がってくれた妻の大切な人だということが分かっていたのでしょうか。

妻の実家に行くたび、媚びるでもなく、猫なで声をあげることもなく、
ただ悠然と、泰然と、「おー、高志君、来たか」とでも言わんばかりの
余裕を持って寄ってきました。
そして膝に乗って、ただグルグルと喉を鳴らしていました。

僕はトラが大好きでした。

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うちの子供たちにも寛容でした。
しっぽをギュッとつかまれても、バシバシ叩かれても、
鷹揚に多笑と直太朗と触れ合ってくれました。

義母によると、男気あふれる猫だったそうです。
弱いものいじめはせず、強い猫には敢然と立ち向かう。
だから生傷が絶えませんでした。
しかし、だからこそモテました。
トラ吉を慕う猫って、何匹いたんだろうというくらい。

僕は猫が好きなのですが、飼ったことはありません。
猫に限らず、ペットを飼ったことがありません。
だから、今回のことは本当にショックでした。
「生き物を飼うのは嫌。だって死んだ時、哀しいから」
そういう人の気持ちがよく分かりました。

僕は妻に伝えました。
「僕は猫を飼えない。こんなにつらい思いをするのは嫌だ」
妻はそれには応えず、こう返してきました。
「あんないい猫とひとときでも暮らせたのは幸せだね。たくさんお礼を言いたい」

妻の実家は犬や猫をこれまでたくさん飼ってきました。
だから別れの覚悟は、飼う時点でできているのかもしれません。

ペットを飼う楽しさと、失う辛さ、どちらが大きいのか、僕にはまだ分かりません。
でも、今は妻を見習おうと思います。

ありがとう、トラ。
たくさんの素敵な思い出をありがとう。

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(夫記)

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わが家になんとピアノが来ました。

親戚の家で不要になったものをピカピカに磨き直し、調律し直してもらいました。
すべては義母の計らいです。ありがとうございます。

漆喰の壁に、黒いピアノはよく映えます。

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村治香織のようになってほしいという父の願いも虚しく、
娘はあまり楽器に興味を示しません。

一方、息子は音の出るものが大好き。ピアノにも果敢に挑戦します。

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僕はスポーツスパルタの家で育ちました。
決して豊かとはいえない家庭でしたが、
ことスポーツに関しては厳しい代わりに寛容で、
グローブが欲しいと言えば高級品を買ってもらえたし、
履いているスニーカーはいつも有名メーカーのものでした。

僕はスポーツを通して自分に自信を持つことができたし、
人格形成に大きな影響があったと思っています。
そのことでは親に感謝しています。

しかし、家にはピアノやギターといった楽器はなく、
音楽とはまったく無縁な幼少時代を過ごしました。

今思えば、家にピアノがあれば、幼稚園に入る時に親から問われた
「剣道とピアノ、どっちを習う?」という選択肢に対する答えも
違っていたのではないかと思うのです(僕は剣道を選びました)。
そして、その後の人生にも影響を及ぼしたかもしれません。

僕は30代半ばになって、初めて自分で曲をつくりました。
本当に拙い曲ですが、それでも喜んでくれる人がいました。
僕は30代半ばになって、初めて自分の歌を全世界に発信しました
(門前グダグダTVを通して)。
音楽のプレーヤーって楽しいなぁと、この歳になって思うのです。
残念ながらこの歳になって、です。

僕は子どもたちに、ぜひとも音楽のプレーヤーになってほしいわけではないのです。
親として、出来るだけ多くの選択肢を彼らの前に用意しておきたいと思うのです。

そんなわけで、裏の山田さん、隣の鈴木さん。
時折、拙いピアノの音が聞こえて来るかもしれませんが、ご容赦ください。

直太朗が音楽家になる可能性はゼロではないのです。
応援していただければ幸いです。

(夫記)
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