築80年位経ったような古い空き家を紹介する時、
ゲストハウスや雑貨屋さんがイメージに浮かぶことが多い。
またそんな風にリノベした時は、元からあったかのようにしっくりきて居心地がいい。
でも中には、いくらイメージを説明してもまったく見えてこない人達もいる。
これは今まで住居だったのだから、お店になんか使えるわけがないじゃないかと。
先日あるレトロな空き家の中を、始めて見せて頂いた時の話。
今は別のところに住んでいるオーナーさん。
そのオーナーさんが当時子供だった頃は、
8人の家族がここで一緒に住んでいたとのこと。
障子を開ければすぐ店先という小さい部屋が、
居間であり通路であり寝室でもあったという。
家族の他にも住み込みで働く小僧さん、女中さん達。
更に親戚の人達も奥に住んでいたそうであるが、
それがどこも当たり前だったそうである。
オーナーさんは「ここが私の我が家」なんだと言っている。
だけど広さや使い勝手からすれば、お店のほうが主の建物であったと思える。
「家」というには開けっぴろげだし、同居人との関係もゆるい。
同じ建物なのに「家」と見てみたりそうでなかったり。
リノベした建物に名前を付ける時にも気になるところなので、
改めて「家」や「住まい」にまつわる言葉の意味を調べてみました。
Home 家、我が家、家庭、地元
House 住宅、家族、劇場
Residence 居住地、滞在
Stay とどまる、宿泊する
Camp キャンプ、野営、宿営
ちなみにさっきの空き家を見て感じた、イメージに近い言葉は
「劇場」と訳すHouseでした。
使われなくなったオーナーさんのHomeが
新しく○○ハウスとして使われるといいなと思います。