門前は男の僕が見ても素敵な男性にあふれています。既婚、未婚問わず。僕から見れば、こまつやの廣政さんの立ち居振る舞いなんかは、惚れ惚れするほど機敏かつ無駄がなく、見ていて素敵だと思うのですが、娘の多笑の好みは違うようです。多笑はかなりの人見知りなのですが、それでも最初に打ち解けた男性が「Book&Cafeひふみよ」の今井さんです。ことあるごとに「たえちゃん、ひふみよいきたいなー。 たえちゃん、ひふみよちゃん、ちゅきなんだ」と遠い目をしてつぶやいたものです。(多笑は「さ行」が言えません)家族以外には言葉を発することなく遠目で様子を窺う多笑が自ら膝に乗り、すっかりなついていました。初恋の人です。
しかし、女心と秋の空。半年も過ぎないうちに、多笑の心は次なる男性に奪われてしまいました。門前のKANEMATSUにオフィスを構えるデザイナー、manz-designの太田さんです。上の今井さんとの2ショットには少女の無邪気さが見受けられますが、下の太田さんとの2ショットには、乙女の恥じらいが見て取れます。 着替えをしたくない、と駄々をこねる日も「太田さんとこ行こうか?」と持ちかけると、いそいそと着替えを始め、KANEMATSUへと向かいます。僕や妻がどこかへ出かけようとすると、「おおたちゃん、いるかなー?」と尋ねます。もはや、ぞっこんです。父としてはせめて、たまちゃんちの福太郎(5歳)くらいにしてくれれば微笑ましいのですが、太田伸幸氏(30歳)がわが家に挨拶に来ることを想像すると何とも複雑な心境です。(夫記)