空き家を紹介する仕事を始めて1年ほどが経ちます。かわいい空き家を発見してはシャッターを切ったりご近所さんに不審げに見られたり、いろんな場面に出くわします。そんな中、今でも一番テンションがあがるのは鍵を開け建物の中に始めて入る瞬間です。空き家といえども外観は誰でも見れるごく普通の風景です。でも建物の中となると許された人だけが見ることのできる特別な空間になります。長い間人目に触れなかった場所をやっと発見できた喜び。ここに辿りつくまでの聞き込みや手掛かりがついに実を結んだという達成感。建物の中をぐるっと見渡しながら、誰もいないところで一人にんまりとそんな感覚を楽しんでいます。あまり物事にはまる事のなかった僕ですが、この空き家探しはかなり楽しい事であることを発見しました。きっとこんな話がわかる人が何人かはいるはずだろうと思っています。