善光寺表参道(中央通り)や昭和通りの新田町交差点付近に、こんな看板が設置されています。
表面は、先の交差点での直進や左折、右折の際にどこに向かうかが書いてあります。こちら善光寺本堂の絵(写真?)は、実際にはその裏面にあたり、右下には「国宝 善光寺」と書いてあります。
もともと、この裏面には何もなかったのですが、金属のむき出しでは味がないと考えたのでしょう。善光寺本堂の絵になったのは、数年前からと記憶しています。
この看板が設置された時、「国宝 善光寺」という書き方に、私はおや?と思いました。
善光寺本堂は、
昭和4年(1929)国宝保存法によって国宝の指定、
戦後は昭和28年(1953)文化財保護法によって国宝の指定を受けて、現在に至っています。
参考 小林玲子の善光寺表参道日記
山門(三門とも書きます)や経蔵は重要文化財ですし、文化財に指定されていない建造物が数多く立ち並んでいます。善光寺がどこからどこまでかはあいまいで、仲見世や宿坊も、ご住職も、そこで暮らす人までも、地元の人にとってはまるごと善光寺さんといった感覚です。
善光寺本堂(さらに正しく言うと、本堂内の厨子一基も)が国宝なのであって、善光寺が国宝というのは正確ではないですね。
しかし「国宝 善光寺」という表現は、善光寺の存在感が国宝級だということから、すんなりと街になじんでしまっているのかもしれません。