長野・門前暮らしのすすめ

門前暮らし日記

014 横沢町・服部のおじさん

横沢町に住んでいる服部さんが炭焼きをやるというので現場にお邪魔しました。hattori.01jpg窯の前に「炭を焼いています」の立て札。けむりを見て火事だと思ってかけつける人もいるのでこのような対策をしているそうです。hattori.03.jpg服部さんの炭焼き小屋から長野市内をみわたす。天気がよければアルプスもみえる見晴らしのよさ。善光寺から歩いてわずか15分でこの景色です。場所は狐池の民家地帯の上、人しか通れない坂道をエッチラオッチラのぼったところにあります。hattori.02.jpg服部さん、窯の前に陣取るの図。焼いているのは竹炭です。すぐ上の山にたくさん生えるのでそれをなんとか利用できないものか、と考えたのがはじまりだとか。服部さんがすごいのは10年かけて実験をくりかえし、”一斗缶炭焼き法”を自力であみだしたことです。また、”まちなか”の暮らしに似合う気軽さと日々の暮らしにある様々なものを有効利用するセンスがたまらなくよいのです!hattori.04.jpg着火直後は黒い煙が出ていたのにしばらくすると白い煙がもくもくと出てきます。こうなると竹に火がついて燃えている状態だそうです。時間にすると15分くらい。その日の風向きなどによっても違います。hattori.05.jpgえんとつからは竹酢液が出てきます。畑の虫除けや皮膚病、生ゴミのにおい消しなどいろいろに使えます。hattori.00.jpg窯の入り口はこんな感じ。たき付けは小枝やわりばし。うちわであおいで火をつけるのです。hattori.06.jpgそしてこれは服部さんの秘密基地その1。炭焼きの道具を保管したり、ちょっとした作業をします。右下へ細い坂道が続いていますが狐池のこのあたりはこんなくねくね細い道が迷路のように民家の間を走っています。hattori.07.jpgこんな感じ。これはなかでも細い方の道です。hattori.09.jpg炭焼きの進み具合をみながら、秘密基地その2でお茶タイム。さきほどの煙突から出ていた白い煙が透明な青い煙になったら空気口をとじて火を消し、炭化させます。一日たてば立派な炭のできあがりです。というわけで、服部さんの炭焼き。近くにこんな場所があることと、暮らしを楽しんでいる人がいることを知りうれしくなった次第であります。(あやこ記す)