長野・門前暮らしのすすめ

門前暮らし日記

畳職人のはなし

先日、城山公民館の館報の取材で上松の畳屋さんにお邪魔した。406号線の拡幅工事がきっかけで現在の場所に引っ越したがそれまで東町で代々畳屋を営んできた老舗。創業は江戸末期までさかのぼるらしい。たたみぶち.jpg これは畳の縁につけられる、文字通り「畳縁」という代物。写真の畳縁は特別な場所に使われるもので、善光寺ではお貫主様とお上人様が座る部分に使われるらしい。今回お邪魔した畳屋さんのご主人は4代目で、この道40年の職人さん。一般家庭の畳からお寺の畳までてがけている。畳職人の中でも「紋縁」(写真のような特別な畳縁)の加工ができる職人は少ないらしく、ほかの畳屋さんから頼まれたり、県外から畳屋さんが習いに来たりすることもあるのだとか。先日も県外から若い畳職人がやって来て、一ヶ月住み込みで勉強していったらしい(住まいとして自宅を提供したというのもすごい)。ご主人曰く、長野は京都、東京に続いてお寺が多い場所。寺があるから、こういった特別な技術も必要となり、なんとがそれが伝えられている、とのこと。なるほど門前町、なのだな〜。畳職人のはなしから、門前町の営みの一部を垣間みた出来事でした。(あやこ記す)