本日、多笑が4歳になりました。門前へ引っ越してきたのが1歳半くらい。あっという間ですね。平日の僕はどう頑張っても、自宅に帰り着くのは8時半くらいです。なので、土曜日に近くに住む母方のおじいちゃん、おばあちゃんを招き、ケーキとプレゼントでお祝いは済ませておきました。ケーキは妻作。ロールケーキを切ってお城のように積み上げるという、どこかのレシピを参考に、多笑の好みの中から実現可能なものを選択しました。さて、本日21日、本当の誕生日。特に何も用意していなかった両親。特に今日が誕生日だという認識もない多笑。僕が帰ってきたのは九時くらい。何てことない一日で終わりそうでしたが、冷蔵庫に一枚の「お知らせ」が貼ってありました。「保護者殿 すみれ組の安斎多笑さんが、 おうちの都合で2月8日にパドマとお別れすることになりました。 (以下略)」これまで、引っ越しのことを伝えてはいたものの、「ひっこすのいやだ」という多笑の気持ちをうやむやにしてごまかしていました。しかし明日、これを読んだお父さんお母さんから多笑の同級生へ、そして同級生から、引っ越しの事実が多笑の気持ちと関係なく伝わるのは避けたいと思いました。たまたま、僕の帰宅に気がついた多笑が”うれしょん”状態で一階に降りてきました。「おとうちゃん、おかえりー!」とピョンピョン飛び跳ねます。妻に聞くと、おかあちゃんと直太朗が二階で寝ようとしているところ、「たえちゃんはおとうちゃん待ってる」と、一階で1人で待っていたとのこと。一階で1人しくしく泣いているのを見かねて、妻が二階に連れて行ったところで、僕が帰ってきたというタイミングだったようです。妻には申し訳ないけれど、多笑はお父ちゃんが一番好きなんだそうです。理由は「やさしくて、かっこいいから」だそうです(ホントに多笑がそう言うんですよ)。妻は躾もあって、一日に何度も叱ります。僕は一緒に居る時間が短いので、どうしても叱ることが少ない、というより、ほぼ叱ったりする機会はありません(妻に任せすぎという反省もありますが)。おかげで休みの日には一日百回近く(言いすぎかな)「おとうちゃん、だーいすき」と言われます。やっぱり、引っ越しのことは、僕から伝えなければいけないかな、と思いました。いつものように「おとうちゃんだーいすき」という多笑に、僕は伝えました。「おとうちゃんも多笑ちゃんのこと大好きなんだ。 おとうちゃん、お仕事で松本に引っ越さなければならないんだけれど、 おとうちゃんは、多笑ちゃんともお母ちゃんとも直太朗とも一緒に暮らしたい。 多笑ちゃん、一緒に松本に引っ越してくれる?」「うん。 でも、たえちゃん、このおうち大好きなんだ。 おもちゃも持って行ってくれる?」「お父ちゃんもこのお家大好き。 だけど、新しいお家も、お母ちゃんがきっと素敵にしてくれるよ。 おもちゃも、ピアノも、ぜーんぶ持って行くよ」「わかった。たえちゃん、おとうちゃんといっしょがいい」 多笑、4歳の誕生日の出来事です。親は引っ越しを決めてから、環境の変化などを色々と先回りして逡巡し、その事実をどう説明したら良いか分からないまま二週間ほど経ってしまいましたが、4歳の娘にとっては、やはり親の愛情と素直な言葉が何よりも重要だったのだと気付かされました。善光寺門前の素敵な大人たちに愛され、パドマ幼稚園でもお友達と楽しそうに遊んでいた多笑ちゃん、松本に行っても多笑ちゃんならきっといいことがあるからね。(おまけ、多笑作 「泣いている子を応援するグッズ」。 両手に装着できるよう輪ゴムが裏についていて、 両方をパンと叩き合わせると泣いている子が泣き止むそうです)(夫記)