長野・門前暮らしのすすめ

門前暮らし日記

冬支度

11月に入り、我が家の冬支度がようやく整いました。
今年の冬は新生児を迎えるので、いろいろと気を使います。

1階には、台所と居間兼用のガスストーブを設置。
暖房効率を上げるため、玄関と居間を仕切る障子を立てました。

2階は、夜間の授乳に備えてオイルヒーターを設置。
こちらも効きを良くするため、襖を立てて寝室部分を狭めました。

こう書くと実に呆気ないものですが、
建具をはめるのに、かなりの手間を要したのです。

入居した当初、建具はほとんど外された状態。
襖と障子それぞれ10枚ずつほどが
家のあちこちに積んだり立てかけたりしてあって、
それらが本来どこに収まるべきものなのか、皆目見当がつきません。

もともと古いうえ、長らく使われなかったらしい建具はかなり汚れています。
ところどころ桟が折れたり、欠けてしまっているものもあります。
それらを水ぶきしたり、障子紙を張り替えたり、補修したり、
母の手を借りつつ、数日かけて作業を進めました。

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古い障子紙はことにはがれにくく、桟にこびりついた糊はなかなか取れません。
「昔は障子ごと池に放り込んだりしてたよ」という母の話を聞き、
なんて効率的、と感心しました。
和紙はもともと自然素材、糊は粉を練ったものなので、
溶けても池の水に障りはありません。

また、障子紙は下から上へ張るものだということも知りました。
「紙の継ぎ目に埃がかぶるのを防ぐため」という話にも、なるほどなあと納得。

そして、きれいになった建具を本来の場所に収めるため、
試行錯誤を繰り返しました。
微妙に異なる横幅から組み合わせを見つけ、あちこち寸法を計り、
ようやくすべての収まりどころがわかりました。

さて、建具がはまった当初はやや圧迫感を感じましたが、
慣れると、囲われた感じに心が落ち着きます。

そして何よりあったかい。
紙1枚で隔てるだけで、こうも違うか、と驚いています。

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玄関を開けるとすぐに居間、という間取り。
広々してて開放的ですが、窓や玄関から暮らしの様子が素通しです。

障子を立てたらこうなりました。
細かい桟の規則性が清々しい印象です。

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これは台所と居間を隔てる建具。

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「簾戸(すど)」ともちょっと違う、「夏障子」というらしいです。
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こちらも寒さに備えて障子をはめました。
台所側から見るとこんな感じ。

壁であり戸であり、取り外しも可能。
建具って、ほんとによくできた代物です。

 (妻記)