打合せのために、古巣である権堂ネオンホールを訪ねました。ちょうど『名もなきオープンマイク名なしの0』が始まるところ。「オープンマイク」はたぶん、ネオンホールで15年ぐらい続いている長寿プログラムで、盛り上がったり盛り下がったり名前を変えたり、いろいろに変化しつつもいまだに健在です。参加者自作の詩や選んだ本などをステージで声を出して読む。たったそれだけのこと。それだけの行為を、するために自分の体は動かない。それだけの行為を、見ている自分は、いろんなことを思う。空間にひとりの人間が立ち、そのいちいちの動きや表情やことばをじっとあじわう。まわりの喧噪とは無縁な権堂の外れの穴ぐら、ブラックホールのようなネオンホール。なんとも言いがたい、いい時間でした。(たまみ)