長野・門前暮らしのすすめ

門前暮らし日記

西町南区長・高橋さん

1106nishimatiminamikucho.jpg西町南の区長、高橋進さん。区長になって13年目。区長の任期はどの町もだいたい2年です。10年以上区長を続けられている方は多くありません。高橋区長はお勤めをしておられましたが先代は今の場所で八百屋を営んでおられたとのこと。昭和のはじめ頃はまちがにぎやかだった時代で通りにお店がズラッと並んでいたそうです。一銭店、八百屋、魚屋、肉屋、豆腐屋、酒屋、銭湯、板金屋、染物屋、写真館、ふるい屋、古物商、仕立て屋、麻雀屋、鍛冶屋、鉄砲屋・・・。お店で働いた人たちはお店の敷地内に建てられた長屋で暮らしていたそうです。今もその数件が残っているとか。現在、西町南の人口は100人くらい。約40世帯が暮らしています。昭和40年頃は人口が363人、世帯数は89。今の3倍くらいの人が暮らしていました。ひとつ屋根の下に三世代の夫婦が暮らした家もあったそうです。・・・・・高橋区長のお話で一番いいなあ、と思ったのは役員の会議のやり方でした。町には公民館がないので、役員の会議は歴代区長の自宅で行われてきました。会議の後は、せっかく集まったので親睦もかねて酒の席が用意されます。会議のある日、区長の奥さんは午後からずっと料理をつくるなどの準備に追われるらしい。「今はもう年をとったからそんなに飲まなくなったですけど 区長をはじめた頃はお酒の量も多かったですねえ」と区長と奥さんは笑って当時の様子を語ってくれました。区長や奥さんは大変だろうと思うのですが町の和気あいあいとしたムードを感じて公民館がないことも、それはそれでいいこともあるなあ、と思ったのでした。