門前付近にはスーパーマーケットがありません。
長男がまだ生後2ヵ月ということもあって、妻はちょくちょく買い物に行く余裕もなく、
わが家の食材は週末、僕が家にいて子どもたちの世話をしている間に
妻が郊外のスーパーで一週間分を買いだめしてきます。
しかし、木曜日、金曜日となると、
どうしても食材が不足してきます。
そんな時に頼りになるのが、横沢町にある創業昭和5年の「きよたき」さんです。
ご主人によると、販売している魚の種類は30種類くらいとのことですが、
僕が店頭で数えたところ、40以上はあり、途中で数えるのをやめました。
ご主人が毎朝4時半には起きて、市場に仕入れに行っているそうです。
生魚だけでなく、西京漬けや味噌漬けなど、
お店で手を加えた食材も豊富です。
↑上の写真は鯖の西京漬け。
霜降りの牛肉にも負けないジューシーさ。
ぶりの味噌漬けも美味でした。
↑アンキモの甘辛煮もおいしかった。
スーパーの「広告の品」なんかと比べると少し値は張りますが、
週に一度は「きよたき」さんの魚が食べたくなります。
2代目であるご主人にも跡継ぎがきちんといて、
息子さんがお刺身を担当しているそうです。
僕は実家が自営業にもかかわらず、
若気の至りで跡を継がず後悔していますので、
この土地で親の跡を継ぐ人たちは応援したくなります。
箱山ふとん店さん、つたや食堂(つた弥)さん、その他にも
僕が知らない2代目、3代目が門前にもたくさんいらっしゃるんでしょうね。
そうした店を少しずつ取材していきたいなと思います。
尚、僕は成城石井に行ったことはありません。
タイトルは何となくイメージでつけました。
(きよたきのご主人)
(夫記)
先日、新しいホーロー製品がわが家に仲間入りしました。
ダイニング用のランプシェードです。
既存のものは、蛍光灯4本の天井照明。
私はこの白々と一様に照らす蛍光灯の灯りが、どうも苦手です。
これを白熱球2灯式のペンダント照明に替えました。
部屋に陰影が生まれ、食卓を照らす灯りも温かい。
帰宅した夫に感想を求めると、
「なんか、部屋暗くなった?」
夫よ、照明は明るければいいというものではないのですよ。
蛍光灯の灯りのもとでは、どんなに手を尽くした料理も
(そんなに尽くしてないけど)、なんだか味気ない。
白熱球なら、ほら、いつもの料理だって、照りからして違うでしょう。
こんなに素敵な白熱球なのに、製造販売を中止する動きが
世界的に広がっていますね。
まあ、地球温暖化防止のためなら仕方ないとも思うのですが、
一家団欒の温かな灯りが消されてしまうようなさみしさを覚えます。
(妻記)
何者にも侵されず、においすら寄せ付けない、
どこまでも白く滑らかな肌。
ホーローをこよなく愛しています。
結婚してから新たに買った食器類はあまりないのですが、
白いホーロー製品ばかりは少しずつ増えてきました。
ホーローは、鉄などの金属にガラス質の釉薬を施したもの。
熱に強い、熱伝導率が高い、酸や塩分に強い、においがつきにくい、
などなど、鍋や保存容器としての利点がいくつもあります。
わが家で最もその能力を発揮しているのは、
オイルポットとシンクポットでしょう。
オイルポットはディノスの、シンクポットは倉敷意匠計画室のカタログで見つけたもので、
どちらも野田琺瑯とのコラボ商品です。
オイルポットは、活性炭カートリッジを取り付ければ
揚げ物をした後のにおいや汚れをきれいに濾しとってくれるので、
新しい油を足しながら、繰り返し使えます。
シンクポットは、水切れが良く、ふたがあるので、
1日分のゴミをためておいても気になりません。
どちらもとにかく掃除がしやすい。
ベタベタもヌルヌルも、さっとひと拭きで落とせます。
そもそもホーローのガラス質の表面は、
雑菌の繁殖を防ぐので、汚れがつきづらいのです。
シンクポットを導入してから、ヌルヌルの温床である
あの憎き「排水口備え付けプラスチック製深型ゴミ受け」を駆逐できました。
こんなに優れものなのに、私が買い求めた時はすでに販売終了していて、
お店の方が自分用に取っておいた最後のひとつをゆずってくださいました。
倉敷意匠計画室さん、ホーロー製シンクポットをぜひ再販してください。
そして「排水口備え付けプラスチック製深型ゴミ受け」の掃除に苦しむ
世の主婦を救ってあげてください。
そういえばわが家のコンロもホーロー製です。
メンテナンス用に貼られたシールによると1995年取り付けとのこと。
15年以上経ってもこの白さ。
やっぱりホーローってすごい!
(妻記)
娘のファンに山口美緒という編集者がいます。
その山口が現在、長野県内のそば店、約120を取材してまわっているのですが、
「家族で行けるそば屋」というページのイメージ写真として、
うちの娘をモデルに使いたいとのこと。
本日はその撮影でした。
撮るのは女性カメラマン、平松マキさん。
場所は長野市三輪の「やまとも庵」さん。
娘の多笑はかけうどん、妻がせいろそば、僕が天丼とざるそばセットを並んで食べたのですが、
「多笑ちゃん、食べて、笑って」と言われても、
なかなか笑ってくれません。
当然ですよね。
真正面からでっかいカメラを向けられ、
両親と横に3人で並ぶという不自然なシチュエーション。
これでニコニコ食べだしたら、モデルとして天賦の才能があるということでしょう。
とりあえず、フォークを使ってつるつると上手に食べてくれたので、
上々のデビューと言えるでしょう。
編集者およびカメラマンの皆様。
娘へのオファー、いつでもお待ちしています。
本は、「そばごのみ」というタイトルで、信濃毎日新聞から4月頃に発売される予定です。
お楽しみに。
(撮影が終わった途端に笑顔で遊ぶ多笑)
(夫記)
昨日2月11日、青麻講(あおそこう)例大祭が青麻社で開かれました。
近所の和田さんから青麻講に誘われるまで、僕は青麻社の存在すら知らなかったのですが、
横沢町公民館の隣、八幡社の脇にある小さな祠が、それでした。
青麻社は、本社が仙台にあり、
中風(ちゅうぶ)除けの守護神だということです。
中風とは、脳卒中や脳梗塞の後遺症による麻痺のことをいうそうです。
なるほど、昔は脳卒中や脳梗塞のメカニズムなど分からなかったでしょうから、
ある日、突然倒れて、体の一部または全部が動かなくなる病、という認識だったのでしょうね。
脳の病気がきちんと診断されるにつれ、「中風」という言葉自体が消えていったのでしょう。
当日は、あいにくの雪の中、ざっと200人くらいが集まり、神主さんが祝詞をあげ、
講員に甘酒が振る舞われ、御札とまゆだまなどが配られました。
さて、わが家には神棚がありません。
まゆだまをどこに飾ればいいのかもわかりません。
やむを得ず、居間の長押(なげし)を利用して御札を立てかけ、
画鋲とひもを駆使してまゆだまを飾りましたが、
風が吹けばどちらもすぐに飛んで行ってしまいそうな頼りなさです。
ちなみに、天井に貼ってある「雲」の字は、昔そこに神棚があった名残です。
わが家の造りでは、神棚の上には2階の部屋があり、
どうしてもその上を踏んでしまうので、
神棚の上には何もない、ということを意味する「雲」という字を
かつての住人が貼ったのでしょう。
(ほかに「空」や「天」という字を書くこともあるそうです)
引っ越してきた時から疑問に思っていたのですが、
ある時、知り合いの建築士さんが教えてくれました。
(夫記)