長野駅善光寺口を出てすぐ、目の前に白い10階建ての
ビルがあります。「ホテル池紋(いけもん)」です。
このホテル池紋は、もと旅籠(はたご)で、江戸時代から
大門町(今の信金大門町支店)の場所で営業していました。
池紋というのは、池田屋紋右衛門の略です。
池紋は、明治21年(1888)に長野駅ができたこと
で、駅前に旅館の支店を出したのです。後に、大門町の
本店を閉じて、駅前のホテルのみの営業となっています。
また、藤屋や五明館などの旅館も、駅の開業に伴って
駅前に支店を出しましたが、こちらは駅前での営業からは
手を引き、現在は大門町でレストランとなっています。
長野駅前のビルにも、古くからの門前町の歴史は
つながっています。(小林)