長野・門前暮らしのすすめ

門前暮らしのすすめについて

年間600万人もの観光客が訪れると言われる長野市の善光寺。1000年以上の歴史を持つこの寺の周りには、何百年も前からいわゆる門前町が形成されてきました。江戸時代~明治時代には善光寺町と外の町をつなぐ街道はたいへんな賑わいで、沢山の商店や問屋が軒を連ねたといいます。しかしその後、人の流れは街道筋から鉄道の駅を中心とした地域に、さらには中心市街地からそれを囲む郊外の地域へと移っていきました。

昭和30年代には約1700万人だったこの地区の人口は、平成22年には約6600人にまで減少しました。それに対して戸数の減少は緩やかであることから、一軒の家に住む人の数が少なくなっていることが伺えます。また、各町の区長(町長)さんへの聞き取りから、60歳以上の住民が全体の7~8割を占めるような町も少なくないことがわかりました。

空き家や空き地、それを利用したパーキングが増え、住民の高齢化が進む善光寺の門前町。
私たちはこの町で生活する中で「使われていない古い建物を、おもしろく使ったら…まちはもっと楽しくなる」「みんなで、まちの暮らしを楽しもうとすれば…まちはもっと元気になる」との想いを持ちました。そうして始まったのが『長野・門前暮らしのすすめ』です。

善光寺の周辺には、大門町、東町、西町、岩石町、横町、新町…といった小さな町がひしめいています。それらを総称した「善光寺町」「善光寺八町」という言葉が古くから記録に残されていますが、その範囲は明確には決まっていません。私たちはこの活動において、善光寺を中心に半径800メートルほどの円に収まる場所、おおむね長野市の「第一地区」と「大字長野」と呼ばれている地域(約30ヶ町)を「門前」と呼ぶことにしました。

人口が減り、賑わいが減ったと言われるものの、まだまだ雰囲気ある街並みが残る善光寺門前。
『長野・門前暮らしのすすめ』は、さまざまな催しやワークショップ、発行物などをきっかけにして、暮らす人も訪れる人も、みんなで「門前」を楽しもう…というプロジェクトです。
季節の行事、まちあるき、門前暮らし相談、演劇創作、冊子・新聞の発行など、「門前」に暮らしながら、住民の目線で活動していきます。

門前山カフェ [門前野活]
〈冬の門前〉
空き家見学会 [門前暮らし相談所]
もちつき会 [歳時記]
西之門こどもレストラン
『街並み』[出版物]

※この事業は、2009年度および2010年度に、ふるさと雇用再生特別基金事業(長野県事業)として長野市立城山公民館から受託し、実施しました。
※2011年度以降は自主事業として継続中です。