西村和宏とながのを考える
8月28日(土)16:00〜18:00
【会場】ぱてぃお大門「晴れ時々曇り」
【参加者】27 人
「門前で演劇」企画で、講演会/座談会。
ゲストは劇団青年団の演出部に所属する、西村和宏さん。
長野においては昨年度の「門前暮らしのすすめ」主催の演劇作品
「柔らかいモザイクの街」(2010年2月に蔵春閣で公演)の演出を
担当されました。現在も10月に権堂、11月に蔵春閣で公開予定の
「国定忠治」の制作に取り組んでいます。
西村さんは常々「演劇は地域社会におけるセーフティネット作りにつながる」
と仰っています。演劇やアートと地域文化について、現代演劇の潮流について、
或いは劇場法と公共ホールの在り方など...様々な話題について、舞台芸術の
前線で活動する西村さんの話を伺いました。
集まったのは、西村演劇の参加者、ギャラリーオーナー、建築家、
美術家、歴史研究家、高校生など、多彩な顔ぶれ。
演劇がまちにもたらす可能性や、劇場の必要性について話されました。
現代は「弱者に対する相互扶助」を失った「個」の時代。
そのことが「どこにも頼れる人がいない」人を増やし、
今言われている様々な問題につながっているのではないか。
演劇を使って、人と人とのつながりを再構築したい。
まちに劇場があれば、普段出会わない人たちが出会える。
そこで人が集まって、ひとつのものを創り上げたら、まちは元気になる。
と、西村さん。
会の終わりには質疑応答の時間も設けられました。
「演劇をすることで、高校生も地域に関わって行きたい」
千曲市の高校生、藤沢くん。演劇部に所属しているそうです。
長野市民会館の移転問題や、 地方の劇場の在り方などについても、
質問が飛びました。
深い話合いとまでは行きませんでしたが、西村さんにも
ながのの今を感じてもらえたのではないでしょうか。
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◎個人的感想
あっという間の2時間でした。
それぞれの分野で長野を支えている人たちが、
こうやって一堂に会している。
ひとつのテーマについて考え、話している。
そんな姿を見たのは初めてだったので、
とても新鮮でした。
西村さんという東京の演出家を通じて、
あらためてこの「ながの」を感じる、考える...
そんな機会になりました。
(はやか記す)