2月13日(土)に行われたワークショップのレポートの続きです。
最初に訪れたのは箱山ふとん店。
母さんのみよさんがレジ横にミシンを置いて
毎日縫いものをしています。
シーズンになると布団を縫うので忙しいけれど
今の時期はわりと時間に余裕があるので
あまった布などを使って小物を縫ったりしているそうです。
ちなみにここで縫ったものは近所の「細川ふとん店」に持ち込み
綿をつめてもらいます。
細川ふとん店は、綿をつめられるふとん職人さんがいる店(門前町で唯
一、ここだけ!)だそうです。
布団を縫うので一番難しいところは角のところ、とのこと。
「慣れるとどうってことないんだけど
最初のうちはうまく角が出なくて苦労しました。
あの角がきちんと出ないと格好が悪くて」
昨年より息子さんの正一さんが四代目としてお店に入りました。
現在、三代目のノウハウを吸収しながらふとん業界に新風を
巻き起こすべく、ホームページをつくったり、お手製のかわらばんを
つくったり、町の行事などにも熱心に取り組んでいます。
この日、お店の販促グッズとしてサービスしている「まめしぼり」を
参加者全員もいただきました。
四代目とお母さんの図。
以下は参加者の感想です。
「同じふとん屋さんでも仕事の持ち場があって、
それぞれのお店で協力して商品をつくるのがいいなと思いました。」
「百貨店だと、数あるなかから選ぶという形で、
私自身もそのような買い方しかしていませんでしたが、
こちらのお店ではオーダーして作ってもらえる(しかも手づくり)
というのが素晴らしいと思いました。」
「(外から見ると)既製品を売っているかと思っていたので、
オーダーで身長や生地などの好みで作っていただけるなんて・・・
ステキすぎます。」
続いてお邪魔したのは「三原屋」。
善光寺界隈で味噌としょうゆをつくっている
唯一の蔵です。
味噌づくりの現場は衛生上、見学はできませんでしたが
倉庫として使っている蔵の一部を案内していただきました。
味噌の香りがプーンと漂う、静かな空間です。
最近、ご主人がおすすめしているのが「仕込み味噌」。
段ボールのような入れ物に三原屋で仕込んだ味噌が入っています。
これを自宅で熟成させて秋以降に食べる、というものです。
「それぞれのお宅の玄関に入った時、
そのお宅のにおいってあるじゃないですか。
味噌はそこに住みついている菌によって風味が変わります。
仕込み味噌は各家庭のそれぞれの味に仕上がるんですよ。」
ご主人の河原さん。店先で。
以下は参加者の感想。
「建物が素敵で残していかなければならない文化のひとつだと思いました。
タイムスリップした体験ができました。」
「三原屋さんちは家の守り神がいてお味噌や醤油を守っている感じ。
お家に住んでいる菌でそのうちの味が決まるのはすごいなあ。
みそと一緒に育つ我が家の家の味をつくりたいです。」
「建物が歴史的で、もう少しお邪魔したかったです。
吹き抜けの土間を通り、2Fへ行くとみその香りがほんのり。
通路にあった古い家具の色も形も素敵でした。
全国の味噌の状況について話を聞き驚きました。
味噌について知識も増えてよかったです」
そして、地元ッ子御用達の和菓子とおやきの店「喜世栄」。
ちょうど仕事が忙しい時間に重なり
お話はゆっくり聞けませんでしたが
なんとも素早い職人ならではの手さばきを
間近に見ることができました。
うぐいす餅をつくっているご主人。
その横では息子さんがおやきをつくっていました。
この後、一行は「まぜこぜ」に向かいます。
続きは次回。
(あやこ記す)